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「あの橋、昔は木製だったのよ。お父さんが初めて自転車を買ってくれて…」
そう話す母の言葉に、息子が「ふーん」と興味深そうに聞き入っていた。

ただの夕食の時間だったけれど、
その空間には、三世代分の“時間”が静かに流れていた。

「思い出話」は、暮らしの中にひょっこり現れる

Lakkeが同居専門店として関わるお客様の中には、
「思いがけない発見があった」と語るご家族も多くいます。

「一緒に暮らし始めてから、
母が子どもの頃の話や、父の若い頃のエピソードを
何気なく話してくれるようになったんです。」

不思議と、こうした会話は食卓やリビングのリラックスした空気の中で自然に生まれます。
構えて聞くのではなく、日常の延長で、ふと語られる“家族の歴史”

記憶をつなぐのは、“暮らし”の中のひとこと

たとえば、テレビで昔のドラマが流れていたとき、
「そういえば、あの頃はお父さんがよく遅く帰ってきて…」という母の言葉から、
「でもね、誕生日だけは絶対にケーキを買ってきてくれたのよ」
と話が続き、孫が「へえ〜おじいちゃんって、やさしい人だったんだね」と笑う。

思い出は、時を越えてバトンのように受け継がれる。
それが、同居という日常のなかで起こる奇跡なのかもしれません。

会話が、世代を映す“鏡”になるとき

あるお父さんは、こう語ってくれました。

「娘と一緒に住んでると、
自分の親と話してたときのことを思い出すんです。
“あのとき親が言ってたことって、こういう意味だったのか”って。」

同じ屋根の下で暮らすからこそ、
自分と親の関係、親と子の関係が重なる瞬間が生まれます。
そこには、“世代を超えてつながる理解”があるのです。

子どもに伝えたいのは、“暮らしの物語”

今はSNSや動画で情報が簡単に手に入る時代ですが、
家族の記憶は“体験をともにすること”でしか伝わりません。

  • おじいちゃんがどんな家で育ったか
  • おばあちゃんがどんな仕事をしてきたか
  • パパやママが子どもの頃にどんなことで泣いていたか

こうした話は、家の中で自然と語られることで、
子どもたちの中に「ルーツ」として残っていくのです。

そしてそれは、**「自分はどこから来て、誰とつながっているのか」**という
深い安心と自己肯定感を育てる土台になります。

設計から生まれる、会話が育つ“間”

Lakkeでは、「家族の会話が自然に生まれる間取り」を大切にしています。
たとえば:

  • 一緒に食卓を囲めるダイニングの配置
  • 視線が交差する階段や吹き抜けのつくり
  • テレビのまわりに家族が集まりやすい導線
  • 扉を閉めれば個の空間、開けば共有空間になる設計

家そのものが“関係性を育てる装置”になれば、
無理に向き合わなくても、自然と「思い出話」が始まるのです。

まとめ|何気ない言葉が、未来へつながる種になる

暮らしのなかの何気ない会話。
それが、ときに家族の記憶をつなぐ架け橋になることがあります。

二世帯で暮らすということは、
過去と現在、そして未来を、同じ場所で重ねていくということ。

Lakkeは、そうした「時間が編まれていく住まい」を、これからも丁寧に設計していきます。

▶ 二世帯リノベの実例をもっと見る
https://www.lakke.co.jp/works/

この記事を書いた人

金内 浩之

「マスオ建築士」同居歴は22年目に突入!
一級建築士
宅地建物取引士
木造住宅診断士
住宅ローンアドバイザー
ファイナンシャルプランナー
相続診断士(一般社団法人 相続診断協会認定)
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