2019/10/06
【二世帯住宅事例】母親と無理なく同居するためのリノベ術_練馬区
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母親との同居は無理だと思う前に…
実家で無理なく母親と娘世帯が二世帯住宅で同居するためのリノベ術
今回は、実家をリノベーションしてお母様と同居生活を始められたお客様の成功例をもとに、母親と娘世帯が同居するためのリノベーションに役立つ情報をお伝えします。
元々は娘さんご家族が建売住宅に住むことを検討されていたのですが、なかなか条件に合う住まいが見つからない状態が続いていました。月日が経過し、やはりお子さんが中学校へ進学するまでにはマイホームに住みたい!という気持ちから、思い切って今回の同居リノベ計画をスタートされました。
ポイントは家事中心の間取り、そして元の家の暮らし方を尊重すること
元々のご自宅は、このような和室が中心の2階建ての木造住宅でした。


親の実家での同居リノベーションの場合、子世帯の家族が増えるので、単純に居室空間を増やす=広い部屋を作ることを優先して間取りを考えがちです。しかし、一人暮らしのお母様と娘さん世帯が一緒に住む場合、一番気をつけないといけないのは「実の親子であっても家事スペースを独立させること」です。
同居する母親側の視点に立ってみると、これまで実家で積み重ねてきた生活のスタイルがあります。住み慣れた生活のリズムやスタイルを崩さずに暮らすことは、実際に同居で住み始めてみると、とても重要であることがよく分かります。
今回のご自宅でも事前にお母様にお話しをお聞きしたところ、やはりキッチンは娘世帯と独立させたいとのご希望でした。母娘同居の場合、キッチンをできるだけ広く取り二世帯で共有するプランも選択としてあがることがありますが、おすすめはやはり、完全独立型の二世帯住宅です。
「でも、キッチンを2つ作ると部屋が狭くなる…」
気持ちはよく分かります。しかし、マスオ建築士として実家同居リノベーションを何十棟もデザインさせていただいた経験から、「同居を始めると時間とともに子世帯も徐々に親と独立した空間やスペースが欲しくなるもの」と断言できます。お母様にとっても娘さん世帯にとっても、○○のように暮らしたいという欲求が満たされる間取りであれば、不思議と狭いことはあまり気にならなくなります。
屋根裏のロフトを作ろう
とは言っても、家族が増える=同時に荷物も増える。今回のお客様は建物の坪数が30坪弱。しかも娘さん世帯の個室として計画する2階は6帖の和室が2部屋。娘さんご家族の荷物はもう図面上ではどこにも収納するところがありません。
キッチンを独立させましたから、納戸をとることより部屋の大きさを優先させたいですよね。そこで、今まで屋根裏だったところにロフトを作りました。


天井から折りたたみで降りてくるハシゴでは、使われなくなるのが関の山。そこで、昔の階段箪笥のように段々状に収納の箱を作って、そこで登り降りできるように工夫しました。屋根裏ですから暑くならないように、断熱工事もしっかりやりました。その甲斐あって、夏場でもそこまで高温にはならずお使いいただけたとお聞きしています。


そしてロフトスペースには、テトリス状態で荷物をたっぷりとおさめる事ができました。


子供部屋を2つに分ける
現状6帖の和室をどうやって2つに分けるのか。同性のお子さんであれば二段段ベッドのアイデアもありますが、今回はそれもできません。考えた結果、廊下からそれぞれ個別に部屋に入れるよう縦長のカタチを採用しました。子供部屋の場合には、ベッドと学習机がコンパクトに収納できるので、縦長形状もオススメです。



以下のリンクでもリノベーションの様子をご紹介しています。
実家の屋根裏を活用して新しくロフトを作った事例もご覧ください。
