2025/05/10
世界の照明スタイルから見えてきた、“家族にちょうどいい灯り”のつくり方(第4回)
INDEX
世界の照明スタイルから見えてきた、“家族にちょうどいい灯り”のつくり方第4回(全5回)
はじめに
これまで3回にわたって、北欧・アメリカ・ドイツなどの世界の照明文化を見てきました。
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北欧は「やさしさと心地よさ」
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アメリカは「暮らしを演出する自由さ」
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ドイツは「安全と省エネの設計力」
それぞれに学ぶべき魅力がたくさんありましたよね。
今回はそれらをヒントに、**日本の二世帯住宅にぴったりの“灯りのアイデア”**を一緒に探していきましょう。
まずは、部屋の役割を分けて考えてみよう

照明計画を立てるとき、まず意識したいのが
**「部屋ごとの役割」と「過ごし方」**です。
たとえば——
| 空間 | 必要な照明のイメージ |
|---|---|
| リビング | 家族がくつろげる、目にやさしい間接照明 |
| ダイニング | 食卓をあたたかく照らすペンダントライト |
| キッチン | 手元が見やすい明るい直下型照明+足元灯 |
| 寝室 | 落ち着いた色味の調光照明+読書灯 |
| 廊下・階段 | 夜間も安心できるセンサー式の足元灯 |
| 子ども部屋 | 学び・遊び・眠りを切り替えられる照明 |
「一部屋一灯」ではなく、“何をする場所か”で照明を変えるのが、世界の共通ルールになってきています。
二世帯住宅だからこそ、“好みの違い”を尊重する照明を
親世帯は「明るく安心感のある照明」が落ち着くけれど、
子世帯は「間接照明で雰囲気を楽しみたい」かもしれません。
そんなときにおすすめなのが、**「レイヤードライティング」**という考え方。
レイヤードって?
複数の照明を組み合わせて、“光の層”をつくることです。
たとえばリビングなら——
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天井のダウンライト(全体を照らす)
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スタンドライト(読書やくつろぎタイム)
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足元灯(夜間の移動)
この3つを時間帯や用途によって切り替えることで、
ひとつの空間が「家族団らんの場」から「一人のくつろぎ時間」へと、やさしく変化してくれます。
“昼と夜”、“オンとオフ”を切り替える光

北欧では、昼は自然光を大切にし、夜はやわらかな光に包まれるのが定番。
アメリカでは「映画モード」や「パーティモード」など、シーンに合わせた照明が当たり前。
これを日本でも、簡単に取り入れられる方法があります。
たとえば——
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日中は明るく活動的な昼白色
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夕方からは少しずつ暖色に切り替え、気持ちを落ち着ける
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音声で「おやすみ」と言えば自動で間接照明だけに

こうした**“照明のスイッチが、暮らしのスイッチになる”**体験は、
家族それぞれの生活リズムが違う二世帯住宅だからこそ、役立ちます。
和の家にも、世界の照明アイデアをちょっとだけ

「海外の照明って、洋風の家じゃないと合わないんじゃ…?」
そう思う方もいるかもしれません。
でも、たとえば北欧の“やわらかな光”は、
和紙の照明や障子の陰影ととても相性がいいんです。
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和室に行灯型のLED照明
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吹き抜け空間にシンプルなペンダントライト
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玄関に真鍮のブラケットライトで上質な雰囲気を
こんなふうに、「素材感」を大切にした照明の取り入れ方なら、
日本の家にも無理なく馴染みます。
おわりに
照明は、世界中どこでも「暮らしに寄り添う存在」として進化してきました。
大事なのは、“正解の明かり”を探すことではなく、
家族にとってちょうどいい明かりをつくること。
次回は、いよいよ最終回。
Lakkeが考える「二世帯住宅にぴったりの照明7選」をご紹介します!
