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2018年11月15日(木)

【二世帯ヒント】生活音の防ぎ方 ドア編

マスオさん建築士の実体験からのアドバイス

 

建てた後でもドアに防音の工夫ができる

「薄いドアでも、外からの音を防げるといいんだけど・・・」

 

二世帯での同居をしてみると、生活で生じるさまざまな音が気になりますよね。マスオの私も親世帯から聞こえる、「バターン」というドアを閉める音や、「ぱたぱた」と聞こえるスリッパの足音などが、気になることがあります。  

今回は妻のたっての希望で、自分たちの部屋のドアに手作りの防音対策を施してみました。家を建てた後でも簡単にできる方法ですので、ぜひお試しください。

 

生活音を防ぐポイントは二つ

1.音が聞こえないようにする

音の発生源から部屋の中へ、音が入らないように対策を行います。例えば、防音性の高いドアや壁、床にかえるのがこれにあたります。

2.音を発生させないようにする

そもそも、騒音が出ないようにすることです。該当部分に消音クッションを設けたり、使う人が配慮することでも低減されます。

 

ドアの防音に使用したもの

今回は私たちの寝室のドアに、下記の2つの部材を設置しました。
・ドア枠の隙間を埋める緩衝材
「隙間テープ、D型」で検索可能
・ドア下を塞ぐテープ
「ドア下部、シールテープ」で検索可能


Amazonで合計3,000円程度で購入

 

手順1 内側の戸あたりを外す

ドア枠の内側に「戸あたり」と呼ばれる出っ張った木枠があります。実はこれ、手で簡単に取り外せます。
コツは上の方から少しづつ外していくこと。結構、簡単に外れるので試してみてください。

 

手順2 戸あたりのゴムを取り除く

あらかじめ戸あたりにクッション材がついている場合は、思い切ってカットし取ってしまいます。
ダブルでつけた方がいいように思えますが、隙間があると効果も半減です。

 
ドアには先日のブログ(郵便物の仕分けのポイント)でご紹介した手作りポストが!

 

うまく取れない場合には、カッターで滑らせるようにすると意外にも簡単に切れていきます。
密閉性が重要になりますので、凹凸をなくすことがポイントです。

 

手順3 緩衝材を貼る

スッキリしたところで、手配した緩衝材を貼っていきます。
すでに製品に両面テープがついていますので、まっすぐになるように貼っていくだけで大丈夫です。

ポイントは、先端を少しはみ出させることです。寸足らずで隙間が空いてしまうと、そこから音が入ってしまいます。
他は細かいことは
気にせず、ドンドン貼っていきましょう。

 

手順4 完成したパーツを元に戻す

こんな感じで、緩衝材を貼り終わりました。端の部分もハサミでカットして揃えました。

 

手順5 扉の下にも配慮を

仕上げとして、扉の下にもドア下用のテープを貼ります。
といっても枠があるわけではないので、扉本体に直接貼っていきます。

アッという間に完成です。
扉が閉まった状態はこんな感じになりました。

 

注意点

最近の住宅は「24時間換気」といって、常に家の中の空気が循環するように設計されています。部屋から入った空気はドアの下を通り、廊下や階段を流れ、トイレやお風呂の換気扇から抜けていきます。

このため、空気の経路になっているドアの下には隙間(アンダーカット)があります。最近の住宅では、ドア下用テープを貼ると空気がうまく循環しなくなるので、換気を重視する場合はご注意ください。ちなみに私の家は
その仕組みができる前の建物でしたので、ドア下テープを貼っても問題ありませんでした。

 

自作遮音の効果

まず、人の気配がする音がかなり減りました。今までは扉の向こうで何をしているか、物音で認識できましたが、今回の遮音対策をすることで遠くで音がする程度になっています。

余った材料で洗面所の扉にも緩衝材を設置してみたところ、扉を閉める時の「バタン!」という開閉音が「パスっ」という静かな音になりました。

「建具を防音ドアにしないとダメかな?」
と当初は考えたりしましたが、個人的にはこれで問題ありません。建築士の立場から考えても、こんな安価でこれだけの効果があるのなら、充分皆さんにもオススメできる方法だと思います。

 

最後に、防音対策のポイントをもう一度おさらいすると

1.音が聞こえないようにする
2.音を発生させないようにする

をそれぞれクリアすることです。

この結果、私たちもグッスリと朝寝ができるようになり、ウチの妻も大満足のドアの防音対策になりました。

 

執筆者

「マスオさん建築士」
株式会社Lakke 金内浩之

一級建築士
木造住宅診断士
住宅ローンアドバイザー
ファイナンシャルプランナー

 


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イ・ロ・ハ・二世帯 by Lakke
のべ400棟以上を設計、自身も20年以上同居するマスオ一級建築士が考える二世帯同居のヒントを掲載中

 

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