こんにちは、練馬区Lakke(ラッケ)のマスオ一級建築士の金内 浩之です。
二世帯での同居をスタートさせる時、最も気になるのは「生活費もろもろを、どう分担するか」ですよね。
今回は同居歴23年の経験から、二世帯住宅での生活費分担のポイントと自身の同居で試した分け方の実例を最新情報とともにお届けします。
二世帯住宅で妻の親と20年以上同居した今、家族が近くにいて支え合いながら生活できる安心感が最大のメリットだと感じます。一方で、二世帯住宅の生活費などお金の話はデリケートな話題であり、不満が溜まると、家族関係の悪化にもつながりかねません。
マスオ建築士の視点
『二世帯住宅での生活費は分け方のルール決めるタイミングが最も大事です。それは、二世帯の生活をスタートする最初の時です。
二世帯での暮らしがいざ始まると、あらためて分担ルールを見直すにはかなり労力がかかります。幸せを感じる同居を実現するためにも、最初のタイミングが肝心です』
毎月支払いが発生する費用
・食費
・生活必需品費(洗剤、風呂用品、トイレ用品、ティッシュ、ゴミ袋など)
・光熱費(ガス・電気・水道)
・新聞・インターネット・電話代
・生活雑貨(食器・台所用品)
・町会費
年1回支払いが発生する費用
・固定資産税
・家財・火災・地震保険料
・庭・植木の手入れ代、道具代
数年に1回支払いが発生する費用
・生活家電買い替え費
・外回りのメンテナンス費(外壁吹き付け、屋根のふき替え)
・配水管のクリーニング費
・エアコンのクリーニング費
マスオ建築士の視点
『わが家で支払い時に「ええっこれがあったの!」とざわついた費用は、「固定資産税」と「大晦日に故障したドラム式洗濯機の買い替え」でした』
費用項目を明確に: 食費、光熱費、固定資産税、修繕費など、どのような費用を分担するかを明確にする
支払い方法を決定: 現金、口座振替、クレジットカードなど、それぞれの世帯で使いやすい方法を選択する
世帯間の状況を考慮: 世帯人数、収入、年齢、ライフスタイルなどから、負担の割合を決める
マスオ建築士の視点
コミュニケーションを大切に: お互いの意見を尊重しながら、丁寧に話し合う
感謝の気持ちを伝えあう: 家事や育児など、助けてもらっていることへの感謝の気持ちを伝える
ルールにはない柔軟な対応: 子どもの成長や収入、生活スタイルの変化時は優しい気持ちで負担しあう
様々な費用をどのように分担するか、親世帯と子世帯で話しあって分担を決めていきます。
1.分担が必要な生活費やその他費用を全てピックアップする。
2.それぞれの費用について、1か月(または一定の期間)でどのくらいのお金がかかるのか書き出す。
3.基本となる分担方法を決める。
(全て均等割りか、項目ごとに分担するのか。均等割りにする場合は誰が分担金額を計算するのか)
4.いつから誰が支払いをスタートするかを決める。
完全同居型(ニホンザルタイプ*)二世帯のわが家では、話し合いの結果こんな分担ルールで二世帯生活をスタートしました。
その後20年を経てライフイベントの変化などにより、一部ルールを見直した項目もあります。
・食費と光熱費: 親世帯、子世帯が毎月同額を出しあう
→母一人になったのをきっかけに、負担額を子世帯>親世帯に変更
・毎月支払い、年1回支払いのその他項目: 親世帯、子世帯のどちらかが払うかを決定
→父親の定年退職時に見直し、生活必需品など一部を子世帯の支払いに切り替え
・数年に1回支払いが発生する費用: 親世帯、子世帯が順番に支払う
→固定資産税を子世帯が支払っている分、20年目の外壁・屋根メンテナンス費は親世帯が負担
マスオ建築士の視点
『全ての項目を2つの世帯で半分にする方法もありますが、毎月、分担金額を誰かが計算しなければならず負担が大きくなります。実際に試してみると、負担額のバランスをとりながら、項目別にどちらかの世帯が払うルールに決めるやり方が最も効率的でした』
* 二世帯タイプ診断 あなたにぴったりの二世帯スタイルが動物でわかる
公平性を意識する: 一方の世帯だけの負担にならないよう、バランスよく決めましょう
時にはギフトと考える: ルール外の支払いはどうしても発生するため、思いやりの気持ちでプレゼントしましょう
二世帯住宅での生活費分担を決めるのは時間がかかる作業ですが、あいまいなまま同居をスタートしてしまうと不満がたまりトラブルの元になってしまいます。
同居開始前に納得できる方法をスムーズに決めるために、ぜひ二世帯経験者の方の事例を参考にしてみてください。二世帯暮らしを経験したプロが親子の世帯間のつなぎ役となることもできますので、お気軽にご相談ください。
「マスオ建築士」同居歴は22年目に突入!
株式会社Lakke 金内浩之
一級建築士
宅地建物取引士
木造住宅診断士
住宅ローンアドバイザー
ファイナンシャルプランナー
相続診断士(一般社団法人 相続診断協会認定)
伝統再築士
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イ・ロ・ハ・二世帯 by Lakke
のべ400棟以上を設計、自身も20年以上同居するマスオ一級建築士が考える二世帯同居のヒントを掲載中