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「この煮物、おばあちゃんの味、サイコー!」
カレーやパスタばかり好きだった息子が、
祖母のつくった筑前煮を笑顔で頬張っていた。

そのとき、思ったんです。
“ああ、味って思い出になるんだな”って。

食卓は、世代をつなぐ“家族の交差点”

同居住宅では、食卓に3世代が集まることが珍しくありません。
でもただの人数の多い食事ではなく、
そこには時間や記憶、文化までもが交差する場としての価値があります。

あるご家庭では、
子世帯の仕事の都合で夜遅い日が続き、
親世帯が夕食を用意してくれることが増えたそうです。

「最初は申し訳なさもあったんですけど、
息子が“今日のお味噌汁、おばあちゃんのがいい!”って言い出して。
それを聞いて、母が本当にうれしそうで。」

この小さな出来事に、食がつなぐ感情のリレーがありました。

「味」は記憶に残る、やさしい遺産

Lakkeが大切にしているのは、こうした**「家庭の味=家族の記憶」**という考え方。

  • だしの取り方を孫が教わる
  • ぬか漬けのかき混ぜを母から娘へバトンタッチ
  • 「昔はね、冷蔵庫がなかったから…」という話から始まる食の知恵

家事や育児の分担という合理的な話だけではなく、
**暮らしのなかで自然と伝わる“文化”**が、食卓にはあります。

親世帯が主役になる、同居リビングのいい時間

「最近、母の顔つきが変わった気がするんです」
というのは、ある娘さんの言葉。
それまではどこか“老いていく”感覚を本人も感じていたそうですが、
同居を始めてからは、“食卓の中心に立つ存在”としての自信が戻ったように見えたと言います。

食事は、ただの栄養補給ではありません。
つくることも、喜ばれることも、自己肯定感につながる行為なのです。

だからこそ、Lakkeでは「親世帯も活躍できる家」をテーマに設計を行っています。

世代を超えて交わされる「おいしい」のことば

ある日、子どもがふとこう言いました。

「この切り干し大根、パパは昔から食べてたの?」
「いや、ばあばの味なんだよ」
「へぇー、じゃあパパも“おいしい”って思ってたんだね」

そんな会話が、ごく自然に交わされる食卓。
食べること”が世代の記憶をつなぎ、子どもが家族のストーリーを受け取っていく瞬間です。

まとめ|「うまい!」は、家族の想いが届いた証

「おばあちゃんのごはん、うまい!」という言葉は、
ただの褒め言葉ではありません。
それは、“愛情”と“記憶”と“暮らし”が、確かにつながった証です。

二世帯住宅には、そんな瞬間が自然に訪れる土壌があります。
食卓を囲む時間のなかで、
言葉以上のものが交わされていく――それが、同居の楽しさです。

Lakkeは、そんな“食卓の物語”が育まれる住まいを、今日も丁寧に設計しています。

次回(第9回)は「家族みんなで同じことを“応援”していた時間」をテーマに、
共通体験が家族を近づけるエピソードをお届けします。どうぞお楽しみに。

▶ 二世帯リノベの実例をもっと見る
https://www.lakke.co.jp/works/

この記事を書いた人

金内 浩之

「マスオ建築士」同居歴は22年目に突入!
一級建築士
宅地建物取引士
木造住宅診断士
住宅ローンアドバイザー
ファイナンシャルプランナー
相続診断士(一般社団法人 相続診断協会認定)
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